ITC&GCIワークショップ2024
ウェビナーについて
本セミナーは昨年に続き、ITCとGCIによる分子間相互作用の多角的解析をテーマにしています。 本年度は株式会社ユー・メディコ様に 「等温滴定型熱量測定によるバイオ医薬品の特性解析」 として、バイオ医薬品の特性解析におけるITCの活用事例、ITCの測定ノウハウについてご講演いただくほか、新たな分子間相互作用解析技術であるGCI(グレーティング結合干渉法)についてご紹介いたします。
発表内容
1.等温滴定型熱量測定によるバイオ医薬品の特性解析(株式会社ユー・メディコ)
等温滴定型熱量測定(ITC)法は、標的分子に対する結合親和性を持つ分子を滴定し、分子間の結合によって生じる熱量変化を検出する手法です。この手法は、表面プラズモン共鳴法、バイオレイヤー干渉法、グレーティング結合干渉法などの他の相互作用解析法とは異なり、分子の固定化処理が不要で、溶液中での結合親和性を評価できます。さらに、ITC法により得られる滴定曲線からは、結合定数(Ka)、結合比(n)、エンタルピー変化(ΔH)、エントロピー変化(ΔS)といった熱力学的パラメータを取得することが可能で、結合の機序に関する詳細な情報が得られます。ユー・メディコでは、旧型のMicroCal iTC200と新型のMicroCal PEAQ-ITCを用いて、バイオ医薬品や低分子医薬品の結合親和性を評価してきた実績があります。本ウェビナーでは、装置の特徴に加えて、良好な測定データを取得するために注意が必要なポイントを解説します。さらに、滴定シリンジの形状や撹拌速度などの設定がITC測定結果に与える影響を説明し、バイオ医薬品の特性解析におけるITC法の活用事例を紹介します。
2.分子間相互作用解析技術のご紹介(マルバーン・パナリティカル)
このセッションでは異なる2つの分子間相互作用解析装置、MicroCal PEAQ-ITCとCreoptix WAVEdeltaについてご紹介します。それぞれの装置の特長と、一連の操作の流れをご案内する予定です。また、ITCについては測定や解析時のtipsに加え、Single Injection Method(SIM)とデータ編集ツールのConCat ITCについてもご案内いたします。
スピーカーのご紹介
株式会社ユー・メディコ※
分析事業本部本部長 栗之丸隆章 先生
主任研究員 丸野孝浩 先生
※株式会社ユー・メディコ様は2006年に大阪大学からスピンアウトし設立され、分析・研究サービスを提供されています。抗体や融合タンパク質を含むバイオ医薬品と遺伝子治療薬を対象に、高品質な分析と製剤処方開発等の分析・研究サービスを提供されています。
スペクトリス株式会社マルバーン・パナリティカル事業部
アプリケーション・サイエンティスト 廣瀬雅子
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